October 2021

THE SHUTTER SCENE 04

スポーティで軽やかさを生む
ショート丈のドンキーコート

Scott Fraser Simpson / スコット・フレーザー・シンプソン1989年、香港生まれ。14歳まで香港で過ごし、ロンドンに移り住む。2013年、「レトロスペクティブ・モダニズム」をコンセプトにした自身のメンズウェアブランドをスタート。過去に敬意を表しながら、徹底的に現代的な手法で今日に蘇らせている。

 ヴィンテージクロージングの情熱的なコレクターであるスコット・フレーザー・シンプソン氏は、自身の膨大なコレクションから着想を得たブランドを2013年から展開している。

 1950~70年代の服を、ディテール、編みの組織、色彩、シルエットなどすべてを徹底的にリサーチし、職人によって生み出される氏のニットウエアコレクションは珠玉の出来だが、今回我々が注目したいのは、自身のコレクションのドンキーコートを着た装い。

 ノスタルジックな雰囲気を備えつつ、今の気分にフィットしたショート丈で現代的に着こなせる。サルトリアの世界ではカバン(ピーコート)が人気だが、ヒネリを加えたドンキーコートというのも、実に粋な選択だ。

シンプソン自身が相当なヴィンテージコレクターゆえ、その服は奥が深い。1950年代のレジャースーツ、 スコット・フレイザー・コレクションのミラノ製ニットシャツ、それにバスのビーフロールローファーという合わせ。バリバリのヴィンテージスタイルに、トープ色のドンキーコートが今どきの軽快感を生み出している。scottfrasercollection.com

THE RAKE JAPAN EDITION issue 41

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