June 2019
A super sad true love story
悲劇の写真家、ボブ・カルロス・クラーク
展覧会は成功した―と思いきや、称賛の声はほんのわずかで、彼はヘルムート・ニュートンと同類と見なされた挙句、ニュートンより下に位置付けられてしまった。
エージェントのギスラン・パスカルは、これに異を唱えこう語る。
「カルロス・クラークとヘルムート・ニュートンには根本的な違いがある。それはニュートンは、あくまでもファッション・フォトグラファーだということだ。彼は広告キャンペーンの撮影をし、それからそれらの写真を、芸術作品として売り出した。カルロス・クラークがやったことは、その逆だ。彼はニュートンを評し、自分の写真の方がリアルだと言ったものだ」
カルロス・クラークは挫折感と被害妄想に囚われ始めた。案の定、それは結婚生活に影を落とした。『オブザーバー』に掲載された記事によると、「別れる」というリンジーの脅しに、彼はひどく取り乱していたという。