100 Years

100年後まで誰も見ることのない映画

Wednesday, April 20th, 2016

ルイ13世 グローバル・エグゼクティヴ・ディレクター
ルドヴィック・ドゥ・プレスィス インタビュー

Ludvic Tokyo

 昨年11月、世界で最もラグジュアリーなコニャックとして名高い「ルイ13世」は、ジョン・マルコヴィッチが脚本・主演を務めるオリジナル映画『100 YEARS: THE MOVIE YOU WILL NEVER SEE』の完成を発表した。

 この映画は前代未聞のプロジェクトとして反響を巻き起こした。ロサンゼルスでのローンチイベントで、完成した映画のフィルムをルイ13世のデキャンタとともに金庫に収めたのだ。金庫は最新テクノロジーで厳重に管理され、2115年11月に電力のない環境でも自動解錠される。つまり、100年後まで誰ひとりとしてこの映画を観ることはできない。実際、イベントでも上映されたのは予告編のみだった。

 この斬新な映画プロジェクトはなぜ生まれたのか。今回、東京でのローンチイベントに合わせ、金庫とともに来日したルイ13世のグローバル・エグゼクティヴ・ディレクター、ルドヴィック・ドゥ・プレスィス氏にインタビューする機会を得た。

——映画完成を発表後、その反響はいかがでしたか?
フィルムを収めた金庫は世界ツアーに出ました。ロンドンや香港に続いて、今回東京に来たわけです。このプロジェクトについて、どの国でも言われるのは、あまりにもクレイジーなプロジェクトだということ。人々をここまで驚かせるプロジェクトができるなんて素晴らしいことだと思います。ずっと変わらずに伝統を積み重ねて来たルイ13世というものを、モダンで画期的な方法で表現できたことが成功の鍵でした。

——なぜこのようなプロジェクトを思いついたのですか?
人々に、真のラグジュアリーとは何かを考えてもらいたかったんです。ラグジュアリーとは、それはつまり「時間」です。時間はお金で買うことができない。どれだけのお金を使っても、手に入れることができないものこそがラグジュアリーといえるのです。ルイ13世を伝えるために、真っ先にこのプロジェクトを思いつきました。

——ルイ13世は、時間と関係があるのでしょうか。
ルイ13世は、40年から100年の熟成期間を経て造られるオー・ド・ヴィー(原酒)を1200種類も複雑にブレンドして完成します。ひとつのデキャンタに、100年以上もの時間をかけ、4世代にわたるセラーマスターの手によって完成します。セラーマスターは、自分の生きているうちに、作品とも呼べるこの仕事が世に出ることを見届けることはできません。まさにそこにルイ13世の美学がある。時間をかけて造られるからこそ価値が生まれるのです。

——プロジェクトはどのように進められたのですか?
私が2014年にこの職に就任したとき、セラーマスターから初めてルイ13世のコンセプトを聞きました。100年後の人々が味わうために造られるということを知り、それを全世界の人々に伝えるために、すぐに映画を作ろうと思いつきました。なぜなら映画は万人に開かれたメディアだからです。

映画にはもちろん莫大な予算が必要です。私はすぐにCEOに相談しました。するとCEOは、ルイ13世のクラフツマンシップや受け継がれる哲学を伝えるのに最良の手段または方法だと思うのなら、と二つ返事でOKを出してくれました。

そこからキャスティングに2ヶ月、シナリオと撮影に5ヶ月をかけて完成しました。共感してくださったマルコヴィッチ氏をはじめとするスタッフたちの協力のもと、就任から約1年という短期間でローンチイベントまで行うことができました。

——ジョン・マルコヴィッチ氏とはどのようなやり取りをしたのですか?
当初、シナリオは私が書くつもりでいたのですが、マルコヴィッチ氏と、100年という時間や100年後の世界、私たちの子孫に伝えていくべきことなどについて語っていくうちに、彼が自分の言葉で100%書きたいと言ってくれました。

そして彼は数日閉じこもり、あっという間にシナリオを書き上げました。読んだ瞬間、鳥肌が立ったことを今でも覚えています。本当に素晴らしかった。傑作だと思います。重要なポイントは、決してルイ13世について語る映画ではなくて、100年後の世界について描いた作品だということ。完全なるマルコヴィッチ作品になっています。もちろん読んだのはシナリオだけで、仕上がった映画は、私を含めて誰も観ていませんけどね(笑)。

——今回のプロジェクトを経て、今後のビジョンについて教えてください。
ルイ13世が変わることはありません。100年前も、100年後も同じ味と香りです。私の仕事は、その伝統を守ること。そして素晴らしい美学を人々に知ってもらうことです。

さきほど述べたように、今日の最高の贅沢は「時間」です。ルイ13世を味わうことは100年という「時間」を楽しむことなんです。映画はそれを伝えるための第1弾。今は既に第2弾の準備に入っています。詳細はまだ言えませんが、2017年には発表できると思います。次回もこれまでにない、革新的なものを考えていますので、楽しみにしていてください。

Safe in Tokyo

ルイ13世 
容量700ML 度数40% ¥280,000(税別)
お問い合わせ:レミー コアントロー ジャパン TEL.03-6441-3025

※ジョン・マルコヴィッチ脚本・主演、ロバート・ロドリゲス監督による映画、
『100 YEARS: THE MOVIE YOU WILL NEVER SEE』の予告編、ティザーはこちらからご覧になれます。

ルイ13世オフィシャルサイト
http://www.louisxiii-cognac.com/