THE RAKE JAPAN from Yuko Fujita

THE RAKE JAPAN副編集長、藤田雄宏が取材した、
世界中の友人たちや気になるウェルドレッサーたちをご紹介します。

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Giancarlo Maresca(Cavalleresco Ordine)

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  • In Napoli
  • On Jun 1st, 2015
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ジャンカルロ・マレスカ Gianncarlo Maresca(Cavalleresco ordine) 

Maresca4

イタリア国内に11の支部、約380名のメンバーを擁するイタリアきっての紳士クラブ

「Cavalleresco Ordine dei Guardiani delle Nove Porte」の騎士団長(Gran Maestro)、Giancarlo Marescaさんです。

 

大変な博学で『Monsieur』や『Arbiter』といったイタリアで影響力のある雑誌にも毎号のように寄稿されており、

イタリアのファッション界においてとても高名なお方です。

(2年前に引退されましたが、本職は弁護士でした)

 

スーツはEnzo Carfora(創刊号とIssue03で紹介している、ナポリで最注目の若手サルト)、

シャツは10年以上前に仕立てたMerolla & De L’ero、タイはヴィンテージ、

シューズはPeron & Peron、チーフはRubinacci、ハットはBorsalinoです。

 

「大切なのはStagione(季節)とOccasione(オケージョン)。

ワードローブは季節によってわけられていますし、場にふさわしい格好というものがあります。

その2つを踏まえることは絶対です。そのうえで個々の着こなしを楽しめばよいのです」とマレスカさん。

 

シャツのカフにループをつけてカフの上に時計をするのは、氏の定番スタイル。

襟やカフの縁をプクッと丸く膨らませた特別な仕立て“Bombarozzo”も、

マレスカさんをはじめとするクラブのメンバーが好む仕様です。

(バッティストーニやサバティーニなど、ローマのシャツの仕様をマレスカさんがリクエスト)

 

パンツは決まってSenza passante(ベルトループなし)。

これはマレスカ氏に限らずピッティなどを見ていても、ス ミズーラではこの仕様が好まれているようです。

最新号の表紙を飾っているラポ・エルカーンも、スーツのときは絶対ベルトループなし、と取材時に話していました。

 

氏のクラブの会合は各都市順番に月1回の割合で開催され、豪華でユニークなメンバーがイタリア全土から集います。

ちなみにナポリ支部の長はMaurizio Marinellaさんです。

クラブの皆さんはウェルドレッサー揃いですので、追ってここでご紹介したく思っています。

ジェンナーロ・サンティッロ Gennaro Santillo(left),サヴェーリオ・サンティッロ Saverio Santillo(right)

Santillo

ナポリからひたすら南下したイタリア本土の最南端カラブリア州のシャツメーカーSantilloから、

ジェンナーロさんとサヴェーリオさんのサンティッロ兄弟です。

 

南イタリアでは昨今ナポリに続いてプーリア州のブランドが注目されていますが、

ここカラブリアは未だファッション未開の地。

そんななかひとり気を吐いているのが、1970年にカタンツァーロ(州都で人口約9万人)で創業した

ハンドメイドのシャツメーカー、サンティッロです。

最近は海外からの注目も高まっているようです。

 

左は兄で営業を担当しているジェンナーロさん。

 

「テーラードをいかに今の雰囲気で着こなすか。

今日のような限りなく薄い襟芯のシャツ、シャツのように軽やかな仕立てのジャケットなど、

タイドアップしていても、常に軽やかさ、柔らかさのある着こなしを心がけています。

それと色使い。カラブリアの強い陽射しには、明るいきれいな色が映えるんです」

 
美しいロールが表現されたシャツの襟や風になびいたジャケットのラペルからは、

確かに上質かつ柔らかな仕立てが伝わってきます。

タイドアップしつつも軽やかに見せるいいお手本ですね。。

 

弟で生産部門のサヴェーリオさんは、袖付けに特徴のあるジャケットをご着用。

ジェンナーロさんのジャケットとはまた違った雰囲気ですが、彼ら兄弟が着ているのは、実はすべてサンティッロです。

そう、彼らはシャツだけでなく、スーツやジャケット、タイのコレクションも手がけています。

 

「知られていませんが、カラブリアには固有の仕立て文化が残っています。

伝統の技術を継承し、世界に打ち出していくことこそが私たちの使命だと思っています」

 

サンティッロのコレクションにはどれも素晴らしい仕事が息づいていますが、

残念ながら日本にはまだほとんど入ってきていません。

近い将来本格展開される日が来ることを願っています。

 

そうそう、彼らは手編みのニットタイを手掛けていて、これがまた素晴らしい出来映えです。

こちらはTHE RAKEで仕込んでいる最中ですので、完成したら誌面でご紹介する予定です。

お楽しみに。

Mariano Rubinacci

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  • In Napoli
  • On Apr 29th, 2015
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マリアーノ・ルビナッチ Mariano Rubinacci
Mariano

電話をかけると「もしもし、マリアーノです」といつも日本語で出てくれる、

とってもお茶目なルビナッチの2代目、MARIANO RUBINACCIさんです。

個人的には世界で最も趣味がよく、エレガントな紳士の1人だと思っています。

 

着用しているブランドはすべてルビナッチ。

 

スーツ地はイタリアでいうところの「サーレ・エ・ぺーぺ(塩こしょう)」、いわゆるエンド・オン・エンドです。

 

シャツは生地感がしっかりしていながら滑らかなシャンブレー。

肌へのタッチが非常に心地よく、大のお気に入り素材だそうです。

ちなみにマリアーノさんが着るシャツ地は、1年を通してシャンブレー、ポプリン、リネンの3種類に限られるそう。

薄くて軽いシャツ地は、たとえ夏でも好きでないから着ないとのことです。

一方、リネンのシャツは秋冬でも心地よいから好んで着るそうです。

 

シャンブレーシャツは一般的にはカジュアルに振られていますが、

最上質の生地で仕立てたドレスシャツは、エレガントでとても素敵に思えました。

せっかくナポリに住んでいるので、自分も近々1枚作ってみたいと思います。

 

ネクタイは1年を通して軽やかなスフォデラート(裏なし)で、この日していたのは3つ巻き仕様。

 

そして、チーフは常にシルクプリントなのが、マリアーノさんのスタイルです。

王道の白リネンチーフは一切挿しません。

 

靴はイタリア製のモカシーノ。

 

「もう何十年も私のスーツスタイルは変わっていません。

ファッションを追うのではなく、自分のスタイルで着ているからです。

スーツを着るうえで大切なのは“equilibrio”、すなわち全体の調和ですね」とマリアーノさん。

 

フツウなんだけれどもとってもお洒落に映るのは、

彼がいうところの”equilibrio”をトップの次元で表現しているからだと思います。

今年で72歳のマリアーノさんのエレガンスには、いつも本当に痺れさせられます。

Tito Allegretto

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  • In Napoli
  • On Apr 17th, 2015
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ティート・アッレグレット Tito Allegretto

Tito2
第2回はVMDのスペシャリストでナポリ仕立てを知り尽くした男、TITO ALLEGRETTOさんです。

 

ティートさんのアパートは僕のアパートの3軒隣ということもあり、

彼とはアペリティーヴォや食事をしながら、

いつも本当にたくさんのことを教えてもらっています。

 

「これからの季節、自分が着るのはネイビーと白、ベージュの3色のみ。

その中で、素材の組み合わせで自分らしく着こなすのが俺のスタイルさ」

 

リネンのジャケットはスティレ ラティーノ、メッシュのシャツは自身のブランド、ティート・アッレグレット、

洗いのかかったコットンパンツはインコテックス、モカシンはセバゴ。

 

1957年生まれの57歳。彼のキャリアは20歳のときにロンドンハウスでスタートし、

その後もモネッティ、イザイア、アットリーニと、長年ナポリ仕立ての王道を歩んできました。

 

「俺のマエストロはMariano Rubinaccciさ。エレガンスのすべては彼から教わったんだ」というのが口癖で、

着崩しながらも季節に相応しい素材と色を楽しんで着る徹底したポリシー、

すなわち往年のナポリの紳士が大切にしていたこだわりが、彼のスタイルの核にあります。

 

崩したスタイルでありながらこれだけエレガントなのは、そんなところに理由があると思います。

それにしてもTitoさんのようなリラックスした格好に、柔らかなナポリ仕立ての服はとてもよくマッチしますね。

Gennaro Solito(Sartoria Solito)

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  • In Napoli
  • On Apr 8th, 2015
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ジェンナーロ・ソリート Gennaro Solito

第1回は、ナポリの目抜き通りVia Toledoのパラッツォにサルトリアを構えるGennaro Solitoさん。

1945年生まれの氏が仕立ての世界に入ったのは6歳のときだから、キャリアは64年。

ナポリで今、最も脂が乗っているサルトの一人です。

 

「サルトにはファンタジーが必要です。

お客さんをいかに素敵に見せられるか。

追いはしませんが流行を頭の片隅に入れながら、

ライフスタイルや雰囲気に合わせて生地を提案し、仕立てに変化をつけ、

その人の魅力を存分に引き出せるスーツに仕上げることを意識しています」

 

実はジェンナーロさんは自分のサルトでもあるのですが、

いつも氏は、自分のイメージを超える素晴らしいスーツを仕立てて、

毎回驚きと最高の満足感をもたらしてくれます。

だから、ジェンナーロさんのいうファンタジーという言葉、とてもよくわかります。

 

ちなみに氏が今シーズンオススメしているのは、

ご自身でも着用されている、明るいブルーベース(ナポリの定番ですね)のヴィンテージ調チェック。

自らのエレガントな着こなしをもってお客さんからの信頼を生み、常にさりげない新鮮さを提案し、提供してあげられる。

彼のサルトリアがナポリで一番の賑わいを見せている理由は、そんなところにもあるのではないでしょうか。